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学会印象記 第29回日本臨床化学会年会
新たな出発が決定された記念すべき年会
著者: 中島弘二1
所属機関: 1聖路加看護大学
ページ範囲:P.1778 - P.1778
文献購入ページに移動 第29回日本臨床化学会年会が9月16日,17日の両日,昭和大学において同大学薬学部辻章夫教授のもとに開催された.臨床化学会は旧臨床化学シンポジウム,旧分析談話会と旧臨床化学研究会が合併した学会であり,臨床化学会の中に分析部会を設置し,実学的な活動を行ってきた.また,雑誌「臨床化学」の発刊のため雑誌刊行部会が設置され活動を続けてきた.昭和61年11月,学会組織および機構の検討を目的とし,組織機構検討委員会(屋形稔委員長)が発足した.その主旨は,部会の発展的解消により学会を一本化することであった.臨床化学とは「臨床」という実践に立脚した学問領域であり,学術的な側面から実践的な側面まで広く包括される.現実にこの分野には数多くの人々が,大学,研究機関に限らず病院検査部,臨床各科,産業系研究機関に広く分布している.これらの人々が医療サービスの実践と病因,病態の解明や治療,予防に寄与するため「垣根を取り払ってまじめに学問をする」場である.本年8月の理事会において審議され,本年会の評議委員会および総会において新しい会則が審議され決定された.平成2年1月より新しい会則による「日本臨床化学会」が発足する.本年会はこれが決定された記念すべき年会となった.
本年会においてシンポジウムは病態生化学的テーマとして「細胞情報伝達機構とその異常」の発表がなされた.8年前このテーマに関連した研究をしていた私にとって,本シンポジウムにおいて発表された内容は懐かしさで感激したのはもちろん,多くの新しい知見が盛り込まれていることに大変な驚きを覚えた.さらに発展が予感される最もホットな研究分野である.
本年会においてシンポジウムは病態生化学的テーマとして「細胞情報伝達機構とその異常」の発表がなされた.8年前このテーマに関連した研究をしていた私にとって,本シンポジウムにおいて発表された内容は懐かしさで感激したのはもちろん,多くの新しい知見が盛り込まれていることに大変な驚きを覚えた.さらに発展が予感される最もホットな研究分野である.
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