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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻3号

1989年03月発行

文献概要

今月の主題 生体内の酸化と還元 技術解説

カタラーゼとグルタチオンペルオキシダーゼの活性測定法

著者: 古川一典1

所属機関: 1札幌医科大学がん研究所病理学部門

ページ範囲:P.274 - P.280

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 好気性生物では,分子状酸素の強い化学反応性は有効なエネルギー源として利用されているが,一方で生体にとって危険な反応中間体を生み出してくる.これがスーパーオキシドアニオン(・O2—),一重項酸素(1O2),ヒドロキシルラジカル(・OH)などの活性酸素である.これらの活性酸素から自発的に,または活性酸素を処理するスーパーオキシドジスムターゼの酵素反応により,あるいは種々の酸化反応によって発生してくるのが過酸化水素(H2O2)である.また,活性酸素による不飽和脂肪酸の過酸化によって過酸化脂質が生み出されてくるが,これらH2O2を含む過酸化物も生体にとって有害な物質であり,スーパーオキシドアニオンと反応してさらに一重項酸素,ヒドロキシラジカルを発生させうる.このような,分子状酸素を利用し処理することにより,生成される過酸化物に対する生体防御機構の酵素としてあげられるのがカタラーゼとグルタチオンペルオキシダーゼである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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