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今月の主題 生体内の酸化と還元 病態解説
好中球異常症
著者: 倉辻忠俊1
所属機関: 1国立小児病院小児医療研究センター
ページ範囲:P.299 - P.307
文献購入ページに移動 好中球は貪食殺菌,炎症,創傷治癒など,生体にとって大切な働きをなしている.近年の分析化学や遺伝子工学の進歩に伴って,種々のサイトカインや細胞接着や運動をつかさどる物質の単離精製,血液細胞の分化増殖の機序,活性酸素生成における電子伝達の過程などが明らかにされつつある.したがって,好中球異常症もその病因,病態の解析が新しい展開をみせ,再分類の方向にある.出生前診断,遺伝子治療などの研究も急速に進んでおり,臨床への適用が待たれる.
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