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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻3号

1989年03月発行

文献概要

資料

CAE(カチオン界面活性剤)アルコール溶液の殺菌効果

著者: 片山友子1 横田芳武1 井村俊郎1 中井益代1

所属機関: 1大阪医科大学微生物学教室

ページ範囲:P.337 - P.341

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 CAEアルコール溶液の殺菌効果を石炭酸,グルクロン酸クロルヘキシジン,塩化ベンザルコニウムなどと比較検討した.
 その結果,CAEアルコールの殺菌力は常用濃度では15秒間接触で今回のPseudomonas属をはじめとする供試菌をすべて死滅させ,石炭酸係数測定法に準じて行った結果ではグルクロン酸クロルヘキシジンより低濃度で殺菌効果を示した.また,塩化ベンザルコニウム,グルクロン酸クロルヘキシジンが血清蛋白存在下で殺菌力低下がみられたのに対し,CAEアルコールは血清蛋白の影響をほとんど受けなかった.以上より,CAEアルコールは,院内感染や日和見感染の原因菌として問題となっているブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌に対しても臨床上も十分な消毒効果が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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