icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻4号

1989年04月発行

文献概要

今月の主題 造血器腫瘍の新しい検査 技術解説

Fucosyltransferase活性の測定

著者: 須田啓一1 坂本忍2

所属機関: 1栃木県立がんセンター内科 2自治医科大学内科

ページ範囲:P.375 - P.380

文献購入ページに移動
 Fucosyltransferase (FT)は6炭糖の1種であるフコースをGDP—フコースより受容体に転移し,糖蛋白,糖脂質などの糖類の合成にかかわる酵素である.FT活性は種々の癌患者血清中で上昇しており,治療により正常化することが知られている.血液疾患においても急性白血病,悪性リンパ腫,多発性骨髄腫などで患者血清中のFT活性が上昇しており,寛解に入ると正常化し病態を反映していることがわかってきた.また,FTの等電点電気泳動像は白血病細胞に用いた場合,骨髄性白血病とリンパ性白血病の鑑別に使えることがわかってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?