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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻4号

1989年04月発行

文献概要

今月の主題 造血器腫瘍の新しい検査 技術解説

白血球細胞のCD抗原の分析

著者: 高田勝利1 仁田正和1

所属機関: 1名古屋市立大学第二内科学教室

ページ範囲:P.385 - P.389

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 ヒト白血球のCD抗原の分析方法として,フローサイトメトリーを用いた技術解説を行った.CD抗原には特異な細胞系に出現するもの,特定の分化段階に出現するもの,リンパ球の免疫機能と関係したもの,活性化した細胞に出現するものがある.臨床的活用法として免疫機能検査におけるリンパ球のCD抗原の分析,白血病およびリンパ腫における腫瘍細胞の起源,分化状態の分析に役だつ.しかし正常検体とくらべ疾病時のCD抗原の分析では,検体の取り扱い,測定器の操作技術により,測定結果にばらつきが生じやすいため,解析には多数の抗原分析結果のもと慎重に行う必要がある.CD抗原の分析方法は多用であり,今後基礎的研究の進歩とともにその臨床的応用も広がるものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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