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今月の主題 造血器腫瘍の新しい検査 染色体・遺伝子検査
骨髄移植へのDNA診断の応用
著者: 岡本真一郎1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科学教室
ページ範囲:P.419 - P.423
文献購入ページに移動 DNA診断は骨髄移植の分野でも広く応用されている.RFLPs,さらにはDNA fingerprintを用いた移植骨髄の生着の判定は,すべての移植例において,より詳細な生着の質の検索を可能とし,移植のbiologyを考えるうえで有用な手段である.HLAクラスII lociのDNAタイピングはGVHDの発症とよく相関し,unrelated donorを含めたdonorの選択に今後有力な方法であると考えられる.DNAを用いたCMV間質性肺炎の診断も,その迅速性,正確さより,治療の早期開始を可能とし,その予後を考えるうえで重要である.
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