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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻5号

1989年05月発行

文献概要

今月の主題 注目される寄生虫・原虫疾患 カラーグラフ

組織内原虫症の検査

著者: 神原廣二1

所属機関: 1長崎大学熱帯医学研究所原虫学部門

ページ範囲:P.486 - P.488

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 顕微鏡の発明以来,数多くの原虫性疾患が明らかにされてきたが,いまだにこの顕微鏡観察による形態学的特徴が原虫症検査の主体をなしている.マラリアのように世界的にみて非常に多い疾患ですら,経済的な理由で,実験的には可能なDNAプローブによる診断法が実用化されない.ましてやわが国のように,原虫性疾患がこれまでと違った意味で問題化してきても,症例としてまれな存在である状況下では,これまでの検査法が多少の改良をみることはあっても大幅に変更されることはないであろう.筆者としても,現代技術に裏づけされた検査法を紹介したいのだが,信頼性のある検査法は顕微鏡による原虫の検出である.検査するものにとっては熟練を要し,しかも忘れた頃に次の需要がやってくるという煩わしいものだが,半面,検出できた満足感は大きいものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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