文献詳細
文献概要
今月の主題 注目される寄生虫・原虫疾患 注目されている感染症
免疫不全症に関連する原虫・寄生虫疾患
著者: 吉田幸雄1
所属機関: 1京都府立医科大学医動物学教室
ページ範囲:P.540 - P.546
文献購入ページに移動 寄生虫の侵入に対し宿主は局所的,ならびに全身的に種々な反応を示すが,その様相は細菌やウイルスやリケッチアなどに対する反応とかなり異なっており,かつ原虫のような単細胞の生物と蠕虫のような巨大ともいえる構造物との間でも異なっている.免疫現象のいくつかは診断上利用されているが,これを感染防御や治療に応用するのはこれからである.
宿主が免疫不全に陥った場合にかぎり発症したり,あるいは重症化したりすることが知られているいくつかの寄生虫感染症について解説した.最近,免疫抑制剤が種々の疾患の治療に不可欠なものとして多用されており,またAIDSのような新しい免疫不全症が現れたりして,今後その合併症に十分注意を払う必要が生じていると考える.
宿主が免疫不全に陥った場合にかぎり発症したり,あるいは重症化したりすることが知られているいくつかの寄生虫感染症について解説した.最近,免疫抑制剤が種々の疾患の治療に不可欠なものとして多用されており,またAIDSのような新しい免疫不全症が現れたりして,今後その合併症に十分注意を払う必要が生じていると考える.
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