文献詳細
生体の物理量計測・5
文献概要
生体における流体計測は,主として循環系と呼吸器系で行われており,特に血圧・血流計測を中心とする循環系の計測は重要である.血液の流れやそれに伴う圧の変化を知るには,本来観血的測定を必要とするが,これをいかにして非観血的測定から推定するかが第一の中心問題となり,また観血的であっても,より低侵襲化を実現する努力が第二の中心問題になるといってよかろう.また,測定部位が心臓や大動脈付近か,あるいは組織や末梢血管内かによって,流量や圧の大きさも,動態も,計測装置の到達のしやすさも大きく変わり,いろいろな条件が計測法の相違に反映されてくる.それらについて,系統的に論ずる余裕もないので,ここではいくつかのトピックスを選んで解説した.
掲載誌情報