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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻7号

1989年07月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査における標準物質 各論

血液学分野での標準物質

著者: 川合陽子1 武内恵1 小野文子1 渡辺清明1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部

ページ範囲:P.773 - P.778

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 血液学の分野における標準物質は,大きく分けてコントロール血球とコントロール血漿の2種類があげられるが,市販されている種類は非常に多い.コントロール血球は,白血球・赤血球・血小板などの末梢血の血球算定の精度管理に,コントロール血漿は,凝固検査の標準線作成や精度管理に汎用されている.それぞれ利点と欠点があるが,今日満足のいく質の高い標準物質は少ないのが現状である.医学の進歩,医療の向上とともに,検査の果たす役割はますます大きくなり,施設間で同一の検査結果が出せるような検査法の標準化や標準物質の作製法の需要は高い.現在,国際血液学標準化委員会(ICSH)が中心となり努力が重ねられている.ここでは,当検査室において使用中のコントロール血球とコントロール血漿について自験データを中心に記し,その現状と問題点を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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