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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻7号

1989年07月発行

文献概要

私のくふう

顕微蛍光測光装置による単一細胞ライソゾーム内pH測定の検討

著者: 庄野正行1 森口博基1 藤沢謙次1 宮本博司1

所属機関: 1徳島大学医学部総合研究室形態班

ページ範囲:P.808 - P.808

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 従来からライソゾーム内pHが酸性であることは,ほとんどのライソゾーム酵素の至適pHが酸性にあることから推察されてきた.以前には,ライソゾームにpH指示薬を取り込ませてその色調をもって確認されてきたが,この方法ではライソゾームへの蓄積度が低く,色調の変化が見にくいためライソゾーム内pHは3〜6といった幅広い報告がされていた.そこで感度良く,かつ正確に生細胞中でライソゾーム内のpHを測定する方法を開発する必要がある.多数の蛍光色素の中で,FITC(フルオレッセイン)はpHに依存して蛍光スペクトルの変化する数少ない物質の1つであり,しかもその範囲がpH 4〜8なのでライソゾーム内pHの測定には最適である.pH変化に伴って蛍光強度が変化するFITC溶液は450nmと495nmの蛍光強度の比により,pHの標準曲線が得られることは以前から知られており,この理論を基礎にして検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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