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今月の主題 異常環境 解説
低温
著者: 熊切正信1
所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科学講座
ページ範囲:P.20 - P.23
文献購入ページに移動 適応限界を越える寒冷刺激にさらされると,さまざまな病態が惹起される.全身が冷えて低体温になる偶発性低体温症と,裸露部に多い局所障害である凍瘡および凍傷とがある.特に直腸温で35度以下に下がった状態の偶発性低体温症は,外国での独居老人に多いとされていたが,本邦でも注目されるようになった.凍瘡と凍傷については,生活環境の向上と知識の普及とによって減少する傾向にあるが,予防の可能な疾患である.寒冷刺激時の末梢血管の収縮は手,足の温度低下をきたすが,頬,耳にも好発する.これらの部位は,サーモグラフを用いて観察すると,わずかな環境温度の変化にも敏感に反応し低温になる.
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