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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻1号

1990年01月発行

文献概要

編集者への手紙

顕微蛍光測光装置による単一細胞内pH測定の検討

著者: 庄野正行1 石田富士雄1 池原敏孝1 宮本博司1

所属機関: 1徳島大学医学部総合研究室形態班

ページ範囲:P.104 - P.104

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 従来細胞内pHの測定は,pH電極,弱酸性,弱塩基色素などを用いていたが,現在は超高感度pH指示薬BCECF-AMが使われるようになった.BCECF―AMは細胞内pH測定のための蛍光試薬としてRinkらによって開発されたfluorescin誘導体である.BCECF-AMは細胞膜を透過した後,細胞内でエステラーゼにより水解され,膜不透過性のBCECFになる.BCECFは励起光450~530nmに対し約504nmにピークをもつ蛍光を発する.現在,細胞内pHは励起光496/450nmの蛍光強度比とpHの関係を示すキャリブレーションカーブ(標準曲線)を用いて算出されている.この方法を基礎にして単一細胞内pHの測定を試みた.図1はThomasらのナジェリシン/K法による標準曲線を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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