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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 総論 1 代謝と生理

2)ナトリウム(Na)

著者: 堀尾勝1 折田義正2

所属機関: 1大阪大学医学部第一内科 2大阪大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.1280 - P.1287

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はじめに
 体重の約60%を占める水は2/3は細胞内液,1/3が細胞外液として存在し,細胞外液はさらに血漿水,間質液などに分けられる.このような体液の容量(水分量)やイオン組成は,食事内容や外的自然環境の変化にかかわらず一定に保たれる.これには,細胞外液の容量,浸透圧を感知し腎で排泄調節を行う機構が,重要な役割を果たしている.
 ナトリウムイオン(Na)は細胞外液に存在する主要な陽イオンであり,細胞内液にはわずかしか存在せず,カリウムイオン(K)の分布と対照的である.そのためナトリウム(Na)の量,濃度の変化は細胞外液の量および浸透圧の変化として反映され,細胞外液量は,基本的に血漿浸透圧調節系と循環血漿量調節系を介して腎での水・Na排泄により調節される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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