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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド

総論 1 代謝と生理

6)マグネシウム(Mg)

著者: 吉田政彦12

所属機関: 1松村総合病院 2順天堂大学医学部腎臓内科

ページ範囲:P.1307 - P.1310

文献概要

はじめに
 マグネシウム(Mg)は生体内でカルシウム(Ca),カリウム(K),ナトリウム(Na)に次いで豊富に存在する陽イオンである.一方,細胞内陽イオンとしては,Kの次に多く含まれている.Mgはすべての生物にとって必須のミネラルの一つであり,多くの重要な生物学的過程を制御している.賦活体およびエネルギー源としてリン酸代謝過程に密接に結びついており,ことにリン酸代謝に関与する酵素の大部分はMgを必要としている.このようにMgはエネルギーを要する反応とエネルギー産生に深い影響を及ぼしている.また,細胞膜の透過性や神経筋興奮伝導にとっても必須の役割を果たしている.
 二価陽イオンであるCaと比較されるが,Caの細胞内濃度が細胞外液の1/100~1/1,000と極端に低濃度であり,自ずと両者の代謝が大きく異なることが理解されることであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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