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特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 総論 2 測定装置
4)フレームフォトメトリー
著者: 谷渉1
所属機関: 1(財)化学品検査協会研究開発部
ページ範囲:P.1359 - P.1362
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1.フレームフォトメトリーとは
金属塩を含む試料溶液をフレーム中にエーロゾルの形で導入すると,金属塩はプレームの熱により蒸発気化したのち解離して,多くは基底状態の金属原子となる.この金属原子の一部は軌道電子のエネルギー準位がさらに高い励起状態の原子となるが,この状態では不安定なため短時間(10-7~10-8秒)のうちに再び元の基底状態に戻る.このとき原子は,励起状態と基底状態のエネルギー準位の差(励起エネルギー)を共鳴線と呼ばれる光として放出する(図1).元素によって励起エネルギーは固有であることから,共鳴線の波長もまた固有となる.
励起原子から放出されるこのような共鳴線の強度を測定することにより試料中の金属元素の定量を行うのが,フレームフォトメトリー(flame photometry,炎光光度法)である.
1.フレームフォトメトリーとは
金属塩を含む試料溶液をフレーム中にエーロゾルの形で導入すると,金属塩はプレームの熱により蒸発気化したのち解離して,多くは基底状態の金属原子となる.この金属原子の一部は軌道電子のエネルギー準位がさらに高い励起状態の原子となるが,この状態では不安定なため短時間(10-7~10-8秒)のうちに再び元の基底状態に戻る.このとき原子は,励起状態と基底状態のエネルギー準位の差(励起エネルギー)を共鳴線と呼ばれる光として放出する(図1).元素によって励起エネルギーは固有であることから,共鳴線の波長もまた固有となる.
励起原子から放出されるこのような共鳴線の強度を測定することにより試料中の金属元素の定量を行うのが,フレームフォトメトリー(flame photometry,炎光光度法)である.
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