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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 総論 2 測定装置

5)ボルタンメトリー,クーロメトリー

著者: 篠塚則子1

所属機関: 1東京大学生産技術研究所第4部

ページ範囲:P.1362 - P.1367

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はじめに
 電気化学的方法による金属イオンや有機物の分析は,比較的安価で簡単な装置で測定でき,操作も簡便ですぐ結果が得られ,しかも精度,感度が高い,などの利点があるので以前から行われており,特にポーラログラフィーは金属分析に画期的な成果をもたらした.最近は計測機器の発達によってより高感度な測定が可能になったため臨床化学的応用も盛んで,フローインジェクション分析,クロマトグラフの検出器などに用いられるケースが増えている.
 一般にある物質が電気化学反応を起こすとき,その電極の電位とそのとき流れる電流との関係を測定する方法をボルタンメトリーといい,特にある電位における電流値を観測する場合をアンペロメトリーと呼ぶ.また電極反応によって消費される電気量を測定する方法はクーロメトリーと呼ばれ,定電位において電極反応を行わせる場合を定電位クーロメトリー,定電流を流して反応を行わせる測定を定電流クーロメトリー(クーロン滴定法)と呼んでいる.ここではボルタンメトリー(特にアンペロメトリー)と定電位クーロメトリーについて取り上げることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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