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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 総論 2 測定装置

6)原子吸光

著者: 松本和子1

所属機関: 1早稲田大学理工学部化学科

ページ範囲:P.1367 - P.1371

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フレーム原子吸光法
 原子吸光法とは,高温(通常1,700~2,700℃)中に試料溶液の霧を噴霧して分子を構成原子に熱分解させ,この測定元素のガス状原子にその元素固有の波長の単色光を照射することにより,その吸光度の測定から試料溶液中の分析元素の濃度を求める方法である.大別すると,試料溶液を原子化するための高温をフレーム(flame;炎光)によって得るフレーム原子吸光法と,炭素炉の電気的加熱(ジュール熱による加熱)による炭素炉原子吸光法がある.
 図1にフレーム原子吸光法の概略図を示した.光源には,中空陰極ランプ(ホローカソードランプ)という,各元素に固有のスペクトルを放射するランプを用いる.中空陰極ランプは放電電極の材質の元素が発光するもので,各元素により通常,別々のランプがあり,測定元素に応じて入れ替えて使う.一例として図2にカルシウム(Ca)の中空陰極ランプ光のスペクトルを示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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