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特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 総論 2 測定装置
8)蛍光X線分析
著者: 森正道1
所属機関: 1理学電機工業(株)応用技術センター
ページ範囲:P.1375 - P.1379
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1.原理
物質にX線を照射すると,一部は透過し,一部は吸収される.吸収されたX線エネルギーは,二次効果としで物質固有の特性X線,β線,熱などを放出する.
物質を構成する原子の模型を図1のように表すと,入射X線はK殻,L殻の電子をはじき飛ばし(光電効果),原子は励起状態になる.この電子の空位に,より外殻の電子軌道から電子が落ち込んで再び安定準位に戻るとき,軌道のエネルギーの差に相当する特性X線(蛍光X線)を放出する.
蛍光X線の波長と原子番号の関係は式(1)のごとくMoseleyによって体系づけられ,Bohrの原子構造の実証ともなった.
1.原理
物質にX線を照射すると,一部は透過し,一部は吸収される.吸収されたX線エネルギーは,二次効果としで物質固有の特性X線,β線,熱などを放出する.
物質を構成する原子の模型を図1のように表すと,入射X線はK殻,L殻の電子をはじき飛ばし(光電効果),原子は励起状態になる.この電子の空位に,より外殻の電子軌道から電子が落ち込んで再び安定準位に戻るとき,軌道のエネルギーの差に相当する特性X線(蛍光X線)を放出する.
蛍光X線の波長と原子番号の関係は式(1)のごとくMoseleyによって体系づけられ,Bohrの原子構造の実証ともなった.
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