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特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 各論 1 生体に必要な元素
5)鉄(Fe)
著者: 宇治義則1 岡部紘明1
所属機関: 1熊本大学医学部臨床検査医学講座
ページ範囲:P.1409 - P.1413
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正常成人の生体中に鉄(Fe)は3~5g含まれており,その60~70%は赤血球中の血色素Feであるヘモグロビンとして存在し,20~30%弱が肝臓,脾臓,骨髄などの組織にフェリチンまたはヘモジデリンとして貯蔵され,3~5%は骨格筋中のミオグロビン,約1%が金属酵素(ヘム酵素,フラビン酵素)として存在している.血清中のFeはごく微量(3~4mg,0.1%程度)であり,グロブリン分画(β1グロブリン)のトランスフェリンとすべて結合して血清Feとして血管内を流れている(図1)1).
Feの生体内での役割は酸素の運搬と貯蔵(ヘモグロビン,ミオグロビン),Feの貯蔵(フェリチンまたはヘモジデリン),臓器間のFe輸送にかかわるもの(トランスフェリン結合Fe),酵素と強固に結合し,酵素の活性発現などに関与しているもの(ヘム酵素,フラビン酵素)に大別される.
正常成人の生体中に鉄(Fe)は3~5g含まれており,その60~70%は赤血球中の血色素Feであるヘモグロビンとして存在し,20~30%弱が肝臓,脾臓,骨髄などの組織にフェリチンまたはヘモジデリンとして貯蔵され,3~5%は骨格筋中のミオグロビン,約1%が金属酵素(ヘム酵素,フラビン酵素)として存在している.血清中のFeはごく微量(3~4mg,0.1%程度)であり,グロブリン分画(β1グロブリン)のトランスフェリンとすべて結合して血清Feとして血管内を流れている(図1)1).
Feの生体内での役割は酸素の運搬と貯蔵(ヘモグロビン,ミオグロビン),Feの貯蔵(フェリチンまたはヘモジデリン),臓器間のFe輸送にかかわるもの(トランスフェリン結合Fe),酵素と強固に結合し,酵素の活性発現などに関与しているもの(ヘム酵素,フラビン酵素)に大別される.
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