icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 各論 1 生体に必要な元素

7)銅(Cu)

著者: 牧野鉄男1

所属機関: 1神奈川県立衛生短期大学臨床化学教室

ページ範囲:P.1417 - P.1419

文献購入ページに移動
測定の意義
 銅(Cu)は成人体内で肝に最も多く総量(1.26mmol)の10%が存在し,次いで脳,心,腎にも多く分布し,筋,骨は濃度は低いが量的には総量の50%にも及ぶといわれる.Cuは主としてメタロエンザイム(特に酸化酵素)の形で,脳内代謝,骨および結合織代謝,造血などに重要な役割を果たしている.
 血清中のCuはその約90%がセルロプラスミンと強く結合し,残りが"交換しうる"型のCuとしてアルブミンやアミノ酸と緩く結合して存在するといわれる.赤血球中のCuの約60%がスーパーオキシドジスムターゼに,残りが未同定の蛋白およびアミノ酸との結合型で存在するといわれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?