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特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 各論 2 公害性・医原性金属
4)砒素(As)
著者: 山内博1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学公衆衛生学教室
ページ範囲:P.1456 - P.1458
文献購入ページに移動はじめに
砒素(As)は毒物の代名詞的な物質であり,中世から毒殺,自殺に用いられ,また職業性As中毒も多数発生した.現在,Asやアルシン類(アルシン〔AsH3〕,トリメチルアルシン〔(CH3)3As〕)は電子産業界を中心として需要が増えており,特に新素材としてガリウム砒素(GaAs)系の半導体に用いられている.他方,最近の研究から,Asの毒性は化学形態と化学構造の違いで大きく異なり,As中毒学では従来の"量"の概念に化学形態を加味する必要性が論じられている.
本項では,As化合物とアルシン類の毒性,代謝,生体影響,暴露指標について概説する.
砒素(As)は毒物の代名詞的な物質であり,中世から毒殺,自殺に用いられ,また職業性As中毒も多数発生した.現在,Asやアルシン類(アルシン〔AsH3〕,トリメチルアルシン〔(CH3)3As〕)は電子産業界を中心として需要が増えており,特に新素材としてガリウム砒素(GaAs)系の半導体に用いられている.他方,最近の研究から,Asの毒性は化学形態と化学構造の違いで大きく異なり,As中毒学では従来の"量"の概念に化学形態を加味する必要性が論じられている.
本項では,As化合物とアルシン類の毒性,代謝,生体影響,暴露指標について概説する.
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