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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 各論 3 ホルモン・生理活性物質

6)Na-K ATPase

著者: 椎名達也1 吉田尚1

所属機関: 1千葉大学医学部第二内科

ページ範囲:P.1507 - P.1511

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はじめに
 Na-KATPaseは細胞膜に存在し,細胞内に低く,細胞外に高いナトリウムイオン(Na)と,逆に細胞内に高く細胞外に低いカリウムイオン(K)を,その濃度勾配に逆らって能動輸送するポンプである(図1).
 この能動輸送に必要なエネルギーはATPの加水分解により供給され,細胞内のNa3個を細胞外へ排出し,細胞外のK2個を細胞内へ取り込んでいる.腎においては,Na-KATPaseは尿細管上皮細胞の基底膜に存在し,Naの再吸収を行っている.その他,このNa-KATPaseによって形成されたNa濃度勾配により,糖,アミノ酸,カルシウムイオン(Ca2+),水素イオン(H)などの二次輸送が行われるとともに,膜の興奮性の維持にも関与している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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