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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻11号

1990年10月発行

文献概要

特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド 各論 3 ホルモン・生理活性物質

12)甲状腺刺激ホルモン(TSH)

著者: 西川光重1 稲田満夫1

所属機関: 1関西医科大学第二内科

ページ範囲:P.1537 - P.1542

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はじめに
 甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone,thyrotropin;TSH)は下垂体前葉で合成・分泌され,甲状腺での甲状腺ホルモンの生合成,貯蔵および分泌などを調節するホルモンである.TSHは甲状腺の機能の維持に不可欠なホルモンであり,TSHの欠乏は甲状腺機能低下症を引き起こす.
 一方,甲状腺ホルモンである3,5,3',5'-テトラヨードサイロニン(3,5,3',5'-tetraiodothyronine,別名サイロキシン〔thyroxine;T4〕)および3,5,3'-トリヨードサイロニン(3,5,3'-triiodothyronine;T3)は下垂体でのTSH産生を抑制する(このような,標的臓器からの分泌ホルモンによる逆向き調節をネガティブフィードバック〔negative feedback〕という).また,TSHは視床下部から分泌されるTSH放出ホルモン(thyrotropin-releasing hormone;TRH)によりその分泌が刺激される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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