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わだい
甘草による偽性アルドステロン症
著者: 永田直一1
所属機関: 1防衛医科大学校第三内科
ページ範囲:P.1582 - P.1582
文献購入ページに移動グリチルリチン酸やグリチルレチン酸はステロイド類似構造を持つことから,アルドステロンの受容体に作用して電解質作用を持つものと考えられてきた.しかし,グリチルレチン酸のアルドステロン受容体への結合親和性はアルドステロンの10-4倍であること,偽性アルドステロン症の発症には副腎が無傷であることが必要なこと,またグリチルリチン酸がAddison病で鉱質コルチコイド作用を示すのは糖質コルチコイドとの同時投与の際に限ること,などの知見から,近年にはステロイド代謝に対する作用が注目されるようになった.
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