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GMP-140を介する好中球の血管内皮細胞への粘着
著者: 池田康夫1
所属機関: 1慶應義塾大学病院輸血センター
ページ範囲:P.1660 - P.1661
文献購入ページに移動 各種の炎症反応の分子機構が少しずつ解明されてきているが,そのなかでも血管内皮細胞への好中球の粘着機構についての研究の進歩はめざましいものがある.これは,血管内皮細胞膜蛋白の解析が進み,その構造と機能が次々に明らかにされていることに起因している.ここで取り上げるgranule membrane glycoprotein-140(GMP―140)も注目されている蛋白の一つである.
GMP-140は,初め血小板の顆粒膜に存在する分子量140KDaの蛋白としてMcEverらにより報告された1).この蛋白の特徴は,トロンビンなどで血小板が活性化されると血小板膜表面に出現し,活性化の良い指標となることである.その後,血小板のみならず内皮細胞のWeibel Paladebodyにも存在することが明らかにされた.血小板同様,活性化,脱顆粒などに際し,内皮細胞膜表面にすばやく再分布される2).
GMP-140は,初め血小板の顆粒膜に存在する分子量140KDaの蛋白としてMcEverらにより報告された1).この蛋白の特徴は,トロンビンなどで血小板が活性化されると血小板膜表面に出現し,活性化の良い指標となることである.その後,血小板のみならず内皮細胞のWeibel Paladebodyにも存在することが明らかにされた.血小板同様,活性化,脱顆粒などに際し,内皮細胞膜表面にすばやく再分布される2).
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