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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻13号

1990年12月発行

文献概要

今月の主題 細胞接着因子 総説

細胞接着因子の生物学的意義と臨床への応用

著者: 下岡正志1 林正男2

所属機関: 1岩城硝子(株)バイオ技術部組織培養研究室 2お茶の水女子大学理学部生物学科

ページ範囲:P.1719 - P.1724

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 細胞接着因子は,細胞の接着・伸展・移動・増殖・分化や食作用,血液凝固など,多くの生命現象にかかわっている.構造的な特徴としてマルチドメイン構造をもち,分子内に多くの機能を分散させている.多種類の接着因子が存在し,接着因子に対するレセプターも多種類発見されている.それらの関係は1対1の対応ではない.この状況下では,接着因子と細胞の間で多量の情報のやりとりが可能である.生物はこの情報量をうまく利用して,さまざまな生理作用を調節している.細胞接着因子あるいは関連する合成ペプチドが,病気の診断や治療に応用され始めている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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