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今月の主題 細胞接着因子
技術解説
文献概要
ラミニンは基底膜の主要な構成糖蛋白で,最近の分子構造の解明,合成ペプチドの研究から,細胞外基質の細胞接着,分化,癌の転移,神経突起の伸展,修復などに関係していることが判明してきた.また,その主要なフラグメントであるラミニンP1の血清,尿中測定値は加齢とともに増加がみられるが,尿中ラミニンP1と尿中アルブミン,NAGとの相関はみられない.癌,糖尿病性血管合併症,アルコール性肝炎,肝硬変といった種々の基底膜病変で増加し,その病態との関連に興味がもたれる.
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