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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻13号

1990年12月発行

文献概要

TOPICS

微生物レクチン

著者: 本田武司1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所

ページ範囲:P.1780 - P.1781

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 レクチンは,オリゴ糖と特異的に結合して糖含有物質自体あるいは細胞を凝集させる(糖)蛋白1)で,最初植物の種子に見いだされた.その後,微生物もレクチン(様物質)を産生していることがしだいに明らかになってきた2).表1にこれまでに報告された主要な微生物由来レクチンとそれらに結合する糖の種類をまとめた.レクチンが結合する糖の特異性は,①各種の糖による赤血球凝集反応の阻害,②細胞表面の糖分子を酵素で変化させレクチン結合性への影響を調べる,③レクチンを固定化したカラムを用いた結合物質の解析,などによって決定されている.
 微生物由来レクチンは,形態学的に線毛と非線毛に大別できる.非線毛性レクチンの実体にはまだ不明な点が多いが,線毛性レクチンについては,P線毛,S線毛,タイプ1型線毛などでしだいに明らかになっているように,線毛構成成分とは別にその先端にアドヘジンとよばれる真のレクチン蛋白が存在する2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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