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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻13号

1990年12月発行

文献概要

編集者への手紙

比較実験の結果の解釈と相関係数との関係

著者: 鈴木優治1

所属機関: 1埼玉県立衛生短期大学

ページ範囲:P.1803 - P.1805

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1.緒言
 新しい測定法の導入に際しては,導入すべき方法(評価対象法)と基準となる方法(比較対照法)との比較実験が行われる.この比較実験では,測定方法間の回帰式,測定平均値および相関係数などが計算される.回帰式の傾きと切片ならびに測定平均値は固有誤差と比例誤差に関する情報を与えてくれる1).一方,相関係数は多くの論文中で用いられている馴じみ深いものであるが,これは試料の選定いかんで変化するきわめて不安定な特性を示し,評価対象法の実施に伴う分析誤差を推定するための指標にはならないとされている1,2).しかし,相関係数は測定単位を含まない無次元の数値で使用しやすく,これが比較実験の結果の解釈に結びつけられれば,相関係数の計算も有効になるであろう.
 新しい測定法の評価に関してはWestgardらの評価法1)が知られているが,著者はWestgardらの評価法に基づき,相関係数を測定法の採用可否の中で利用することについて若干の考察を行ったので,その結果を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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