icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻2号

1990年02月発行

文献概要

資料

慢性糞線虫症における糞便検査法について―実験感染イヌおよびサルによる検討

著者: 塩飽邦憲1 千種雄一2 角坂照貴3 金子清俊3 渥美ふき子4

所属機関: 1島根医科大学環境保健医学教室 2獨協医科大学医動物学教室 3愛知医科大学寄生虫学教室 4愛知医科大学動物実験センター

ページ範囲:P.227 - P.230

文献購入ページに移動
 慢性糞線虫症はほとんど無症状であるうえに,糞便検査でラブジチス型幼虫を検出することが困難である.このため,イヌ,サルに糞線虫を感染させて,4種の糞便検査(ベールマン法,MGL法,試験管濾紙培養法,薄層塗抹法)を定量的に比較した.検出できるラブジチス型幼虫は排便後の時間経過とともに減少し,排便後6時間以降は急激に減少したため,6時間以内の検査が必要である.ヒトの慢性糞線虫症の検査としては,検体を保存できる面からもMGL法がもっとも優れており,病院での検査としてはMGL法と濾紙培養法の併用が推奨される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?