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腎臓病の病理・3
総論・糸球体疾患(I)
著者: 坂口弘1 緒方謙太郎1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.338 - P.342
文献購入ページに移動 現在いう糸球体腎炎は,19世紀前半のBrightの記載に始まる.それ以来,腎病変が介在し,蛋白尿,浮腫を主徴とする疾患はBright病とよばれていた.今世紀後半に入り,腎生検の導入,電子顕微鏡の実用化,免疫学の進歩などが,本疾患に関するさまざまな側面からの情報を与え,一方,混乱していた疾患概念に国際分類(WHO分類)が与えられるに至った.本稿では,糸球体腎炎の歴史を中心として,腎疾患の病態生理,ネフローゼ症候群につき解説している.
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