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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻3号

1990年03月発行

TOPICS

ハンバーガー甲状腺中毒症

著者: 高松順太1

所属機関: 1大阪医科大学第一内科

ページ範囲:P.349 - P.350

文献概要

 ハンバーガー甲状腺中毒症は,今から数年前の1984年から1985年にかけて,アメリカ合衆国において流行し,医療界のみならず社会的にも注目を浴びた疾患である.
 図1に示すように,ミネソタ州の南西部および隣接するサウスダコタ州東部とアイオワ州北部において,甲状腺機能亢進症状を呈する患者が多発した.検査データ上,血中遊離型T4値が増加しているが,甲状腺123I摂取率を調べると著しく低下していることが見出された.亜急性甲状腺炎に一致する成績ではあるが,圧痛がないことから,いわゆる無痛性甲状腺炎(silent thyroiditis)と診断された.本疾患は通常,散発性に発症すると考えられているにもかかわらず,この地域に限って多発したので,あるいはウイルスなどによる感染が機序かとも推測された.そこで当地において,甲状腺学者で構成される研究調査班が結成された1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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