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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻4号

1990年04月発行

文献概要

今月の主題 結核菌と非定型抗酸菌をめぐって 話題

自動機器を用いた抗酸菌の迅速検出と同定

著者: 東堤稔1

所属機関: 1財団法人阪大微生物病研究会臨床検査部

ページ範囲:P.440 - P.441

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1.はじめに
 抗酸菌検査の自動化機器として実用化されているものは現在のところBactec TB 460 System(以下バクテックTBシステム)のみである.バクテックTBシステムは約10年前にジョンソンラボラトリーズ社(USA)によって開発,市販され,欧米において広く普及し,抗酸菌症の迅速診断に成果をあげている.最近ではAIDS患者からのMycobacterium spp.の検出に効果的に活用されている.
 バクテックTBシステムの特徴は,抗酸菌の検出,同定,薬剤感受性試験を14C標識のミドルブルック7H12B液体培地を使用することにより検出感度を高めるとともに検出時間を大幅に短縮することに成功していることである.本システムは,測定器と培地,選択剤PANTA,同定試薬NAP,薬剤感受性試薬(ストレプトマイシン以下S,イソニアジド以下I,リファンピシン以下R,エタンブトール以下E)によって構成されている.この測定機器には安全フードが組み込まれており使用者の感染防止が図られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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