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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻4号

1990年04月発行

今月の主題 結核菌と非定型抗酸菌をめぐって

話題

PPDの最近の知見

著者: 倉澤卓也1 新実彰男1

所属機関: 1京都大学胸部疾患研究所第一内科

ページ範囲:P.444 - P.446

文献概要

1.はじめに
 PPD皮内反応(ツベルクリン反応:ツ反)はGell and CoombsのIV型アレルギー反応(細胞性免疫型)の代表例として,結核症の補助的診断,BCG接種や化学予防の是非の判定,細胞性免疫能の測定など,広く用いられている1).しかし,抗原としての精製PPDが結核菌に特有の単一抗原ではないため,BCG接種や他の抗酸菌の感作による交叉反応がみられ,鑑別しえないことや非特異的な弱い偽陽性反応も見られること,また,各種の要因がツ反の減弱化に影響し(表1)2),ツ反陰性結核患者もまれではないことは周知の事実であり,ツ反の鑑別診断学的意義づけを難しくしている.以下に,私どもの検討した各種の呼吸器疾患患者のツ反の最大発赤径の成績を概述し,ツ反の今日的な診断学的意義について考察したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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