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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻4号

1990年04月発行

文献概要

研究

免疫組織化学法を利用した全血塗抹標本の白血病細胞の解析について―Biotin-StreptAvidin Complex Alkaline Phosphatase標識new fuchsin法による検討(第2報)

著者: 永井淳一1 鈴木弘文1 永倉隆夫1 坂井慶子 片平宏1

所属機関: 1神奈川県立こども医療センター検査科

ページ範囲:P.477 - P.481

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 免疫組織化学法であるBiotin-StreptAvidin Alkaline Phosphatase CompiexにAlkaline Phosphatase標識抗体法のため開発された高感度な永久標本作製法であるnew fuchsin法を応用して,白血病細胞の表面形質の解析がどの程度可能かを,蛍光抗体法であるフローサイトメトリー(FCM)の成績と比較検討した.対照は白血病11症例でCommon ALL 6例,B細胞性ALL 1例,T細胞性ALL 1例,急性骨髄単球性白血病1例,急性巨核芽球性白血病1例と骨髄芽球と巨核芽球の2系統が混在する骨髄巨核芽球性白血病1例であった.今回の結果から,白血病細胞の細胞表面形質の検索は免疫組織化学法で,ある程度把握することが可能で,蛍光抗体法との併用によって細胞質内の抗原検出にも有用と考えられた.また形態の同時観察が可能であるため,細胞における抗原の局在性の観察や,形態の異なる細胞が混在する症例においてはきわめて有用であった.免疫組織化学法とFCM法の成績で差があった抗体ではFCM法の蛍光強度が微弱であったことから免疫組織化学法の抗原検出感度に改良の余地があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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