文献詳細
今月の主題 生殖
技術解説
文献概要
睾丸の生検は,男子不妊症で無精子症・高度乏精子症および性腺機能不全症の診断,治療方針の決定と予後判定を目的にして行う.精子形成能の組織学的判定には,Johnsenのスコアカウント法を用いる.通常,100個の精細管のなかの精子や造精細胞を数え,その平均値を算出する.男性不妊症には,成熟抑制,造精細胞低形成,セルトリ細胞単独症,クラインフェルター症候群や他の性染色体異常,停留睾丸,放射線障害,流行性耳下腺炎性睾丸炎などがある.これらの形態学的特徴につき簡略に記述した.このうち,特に胚細胞腫瘍の発生頻度の高い停留睾丸で,しばしば認められる精細管内悪性胚細胞につき,触れた.
掲載誌情報