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今月の主題 生殖 話題
性決定因子とH-Y抗原,SDM抗原
著者: 長井幸史1
所属機関: 1福井医科大学生物学教室
ページ範囲:P.555 - P.559
文献購入ページに移動 哺乳類の胚発生における性分化の基本型は雌である.Y染色体にある性決定因子が働くと,このプランが変更されて雄になる.マウスで発見されたH-Y抗原は,Y染色体に座位をもつ雄に特異的な組織適合性抗原である.その発現様式と進化上の保存性に基づいて,この抗原が性決定因子のつくる産物であるとする「H-Y抗原精巣形成支配仮説」が提唱されてから15年になった.抗原分子の異同,血清学的テスト,仮説のその後について解説した.
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