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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻5号

1990年05月発行

文献概要

腎臓病の病理・5

糸球体疾患(III)

著者: 坂口弘1 緒方謙太郎1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.580 - P.587

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 びまん性増殖性糸球体腎炎は,増殖する細胞の種類,増殖パターンによりメサンギウム増殖性腎炎,IgA腎症,管内増殖性腎炎,半月体形成性腎炎,膜性増殖性糸球体腎炎(次号にて解説)に分けられる.IgA腎症はIgA免疫複合体の沈着により引き起こされ,管内増殖性腎炎は溶レン菌感染の後に急性発症するものが代表的である.半月体形成性腎炎は,原発性にも,または他疾患に続発性にも起こるきわめて予後の悪いものである.いずれも形態的特徴によって分類されているが,メサンギウム増殖性腎炎は,単にメサンギウム細胞の増殖という非特異的所見を呈するのみで,特定の疾患には入らないものに対してつけられるheterogeneousな疾患群といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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