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短腸症候群
著者: 岩渕眞1
所属機関: 1新潟大学小児外科
ページ範囲:P.596 - P.597
文献購入ページに移動 短腸症候群(short bowel syndrome;以下,本症と略)は,小腸広範切除後に起こる病態で,その術後の回復過程についてのPullan1)の論文はよく知られている.また,小腸広範切除の定義はいまだ明確ではないが,一応,残存小腸が75cm以下のものを意味することが多い2,3).しかし,高カロリー輸液法(以下,IVH)が開発されてからは,術後の急性期を安全に通過できるだけでなく,IVHでの長期管理,生存も可能となり,残存小腸ももっと短い症例の病態が論ぜられるようになってきた.そこで,本症についての今日の話題を,教室の症例を混じえ紹介したい.
小児外科領域では,先天性小腸閉鎖症や腸回転異常に伴う腸軸捻症で本症になる可能性が高く,IVHを含めた術後の栄養管理は大変重要となる.いかなる栄養素の補給を必要とするか,輸液管理はいつまで必要か,成分栄養や低残渣食は有効か,そして残存小腸が何cmあったら将来,IVHから離脱できるかなど未解決な課題も多い.また,外科領域では将来,腸管移植が可能か否かも注目されるところである.
小児外科領域では,先天性小腸閉鎖症や腸回転異常に伴う腸軸捻症で本症になる可能性が高く,IVHを含めた術後の栄養管理は大変重要となる.いかなる栄養素の補給を必要とするか,輸液管理はいつまで必要か,成分栄養や低残渣食は有効か,そして残存小腸が何cmあったら将来,IVHから離脱できるかなど未解決な課題も多い.また,外科領域では将来,腸管移植が可能か否かも注目されるところである.
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