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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻6号

1990年06月発行

文献概要

今月の主題 フローサイトメトリー 付録

CD番号とアプリケーション

著者: 岡本真一郎1 池田康夫2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部内科学教室 2慶応義塾大学病院輸血センター

ページ範囲:P.726 - P.728

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 1975年,Köhler, Milsteinがマウス抗体産生細胞とマウス骨髄細胞を融合させてモノクローナル抗体を作成することに成功した.以来,造血器細胞分化抗原に対する膨大な数のモノクローナル抗体が作成されている.これらモノクローナル抗体の臨床への導入は,造血器細胞の免疫学的分類,治療応用への有用な亜群の同定,残存する白血病細胞の検索,骨髄allograftよりのT細胞の除去,骨髄autograftよりの残存白血病細胞の除去,Immunotoxinによる造血器悪性腫瘍の治療など,盛んに行われている.しかしながら,臨床家が指数関数的に作成されるモノクローナル抗体すべてに精通することは難しくなり,またこれらモノクローナル抗体の中には同一の抗原を認識する抗体が重複して存在していることも事実である.こういった背景から,モノクローナル抗体を世界的なレベルで統一し,すべての研究者が同一の基盤に立って,モノクローナル抗体を評価し,臨床・研究に応用する必要性が考えられた.
 CD(Cluster of differentiation)番号による抗体の表示法は,ヒト白血球分化抗原および分化抗原を認識するモノクローナル抗体に関する国際的に統一された表示法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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