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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻8号

1990年08月発行

文献概要

今月の主題 レセプター 病態解説

ウイルス感染とレセプター

著者: 稲田敏樹1 山崎修道1

所属機関: 1国立予防衛生研究所村山分室ウイルス中央検査部免疫検査室

ページ範囲:P.947 - P.952

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 ウイルス感染増殖は,一般にウイルスと細胞表面レセプターとの特異的結合をもってはじまる.しかし,そのレセプターの発現は,細胞,組織,動物種によって一様でなく,さらに,あるウイルスに対するレセプターは一種類とは限らない.また,ウイル特異的レセプター以外に,Fcレセプターを介する感染様式があることも多くのウイルス感染モデルで証明されている.
 遺伝子工学的手法を導入した最近の分子生物学的研究は,レセプターの分子構造を明らかにし,ウイルス粒子との結合メカニズムを分子レベルで解明しつつある.HIV感染の研究から,そのレセプター(CD4分子)を感染の予防・治療に応用しようとする実践的研究も進展しつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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