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文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻8号

1990年08月発行

文献概要

TOPICS

E型肝炎

著者: 内田俊和1

所属機関: 1日本大学第一病理

ページ範囲:P.984 - P.984

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 E型肝炎は最近新たに発見されたウイルス肝炎で, "E" は経口感染Enterically-transmittedに由来している.これでウイルス肝炎は従来から知られているA型,B型,D (デルタ)型に加え,新たにC型(輸血後型)とE型が発見されたことになる.この他にもF型などのウイルス肝炎があるかどうかは今後の課題である.
 以前からヒマラヤ山麓下のネパールやインド亜大陸などの衛生環境が劣悪な国々で,ウイルス肝炎が時々大流行することが知られていた.その規模は大きいもので数万人にも及ぶ.流行は雨期に集中することから,疫学的には感染経路は飲料水や食物を介する経口だろうと考えられていた.経口感染するウイルスには他にA型肝炎があり,その異同が当然問題になっていたわけであるが,1980年になって,A型肝炎の血清アッセイ系が導入されることにより,E型肝炎がA型肝炎と異なることが判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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