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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 I.免疫機能―最近の進歩 3.免疫担当細胞の分化

2)T細胞の分化と自己認識およびトレランスの成立

著者: 中村和史1 淀井淳司1

所属機関: 1京都大学ウイルス研究所生体応答学研究部門

ページ範囲:P.35 - P.38

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はじめに
 周知のごとく胸腺(thymus)はT細胞の分化,成熟をつかさどるところである.胸腺におけるT細胞の成熟過程は,T細胞の抗原レセプターであるTcR (Tcel1 receptor)の発現形態により,大きく3つの段階に分けることが可能である.
 この間に胸腺では胸腺基質細胞(stromal cell)とT細胞のTcRとの相互作用により,自己認識の可能なT細胞の選択(positive selection)と自己抗原に反応するT細胞の除去(negative selection)が行われ,その結果,自己認識と自己トレランスの成立した成熟T細胞が産生されると考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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