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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 I.免疫機能―最近の進歩 4.免疫応答とその調節

3)サイトカインと免疫応答の調節

著者: 鈴木博史1

所属機関: 1筑波大学医学専門学群臨床医学系内科

ページ範囲:P.44 - P.47

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はじめに
 免疫反応は大まかに,液性免疫と細胞性免疫に分けられる.液性免疫に中心的役割を果たすのは抗体産生機構である.抗体産生はB細胞の増殖,分化によってもたらされるが,これにはT細胞やマクロファージ,樹状細胞などの助けが必要である.また,細胞性免疫は,T細胞,ナチュラルキラー細胞(NK細胞)やマクロファージが中心になり,腫瘍細胞の破壊や遅延型過敏反応を引き起こす.
 これら免疫反応をつかさどる細胞の活性化,分化,増殖に非常に微量で作用し重要な役割を担っているのがサイトカインである.サイトカインの免疫応答における役割は非常に複雑で多岐にわたっているが,本稿ではいくつかの代表的サイトカインについて,抗体産生および細胞性免疫の調節という観点より概説し,そのネットワークについても簡単に触れたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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