文献詳細
文献概要
特集 アレルギーと自己免疫 I.免疫機能―最近の進歩 6.アレルギーの成立
2)IgE抗体産生の調節
著者: 奥平博一1
所属機関: 1東京大学医学部物療内科
ページ範囲:P.59 - P.61
文献購入ページに移動はじめに
アトピー性疾患患者におけるIgE抗体産生の特徴は,高力価のIgE抗体が持続的に産生されているという点にある.1969年,Claman, H.らにより,抗体産生にはT細胞とB細胞の協力が必要であるという,いわゆるtwo cell theoryが発表されて以来,アトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,体内に存在する微量のアレルゲンがT細胞,B細胞を不断に刺激し,継続的にIgE抗体産生細胞を産生し続けることによるというものであった.
しかし,1980年代前半,筆者らはアトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,当時知られていなかった長寿命の抗体産生細胞(long-lived antibody forming cell;LL-AFC)の働きによるものであるとする考え方を提唱した.
アトピー性疾患患者におけるIgE抗体産生の特徴は,高力価のIgE抗体が持続的に産生されているという点にある.1969年,Claman, H.らにより,抗体産生にはT細胞とB細胞の協力が必要であるという,いわゆるtwo cell theoryが発表されて以来,アトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,体内に存在する微量のアレルゲンがT細胞,B細胞を不断に刺激し,継続的にIgE抗体産生細胞を産生し続けることによるというものであった.
しかし,1980年代前半,筆者らはアトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,当時知られていなかった長寿命の抗体産生細胞(long-lived antibody forming cell;LL-AFC)の働きによるものであるとする考え方を提唱した.
掲載誌情報