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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 I.免疫機能―最近の進歩 6.アレルギーの成立

2)IgE抗体産生の調節

著者: 奥平博一1

所属機関: 1東京大学医学部物療内科

ページ範囲:P.59 - P.61

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はじめに
 アトピー性疾患患者におけるIgE抗体産生の特徴は,高力価のIgE抗体が持続的に産生されているという点にある.1969年,Claman, H.らにより,抗体産生にはT細胞とB細胞の協力が必要であるという,いわゆるtwo cell theoryが発表されて以来,アトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,体内に存在する微量のアレルゲンがT細胞,B細胞を不断に刺激し,継続的にIgE抗体産生細胞を産生し続けることによるというものであった.
 しかし,1980年代前半,筆者らはアトピー患者における持続的なIgE抗体産生は,当時知られていなかった長寿命の抗体産生細胞(long-lived antibody forming cell;LL-AFC)の働きによるものであるとする考え方を提唱した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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