icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 II.アレルギー疾患 2.アレルギー疾患に共通の検査

8)好酸球数および好酸球成分の測定

著者: 須甲松伸1

所属機関: 1東京大学医学部物療内科

ページ範囲:P.97 - P.99

文献購入ページに移動
はじめに
 酸性色素に染まる白血球すなわち好酸球は,1879年Ehrlichによって見いだされた.その後,好酸球は,寄生虫感染症,アレルギー性疾患などの患者の末梢血中に増加することが知られるようになった.しかし,なぜそれらの疾患で増加するのか,好酸球の役割が何かについては最近まで不明であったが,免疫機構により増殖・分化が制御されていること,好酸球の顕粒中に組織傷害性蛋白(MBP,ECPなど)が含まれていることがわかってきた.
 これらの蛋白は,アレルギー病変部の組織に沈着して炎症を起こし,病状を悪化させることが推測されている.こうしたことから,各アレルギー性疾患では,好酸球の数の測定に加えてこれらの蛋白量を測定し,疾患と好酸球の関連が調べられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?