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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 II.アレルギー疾患 3.アレルギー疾患と検査 3)皮膚アレルギー

(2)アトピー性皮膚炎

著者: 前田啓介1 吉田彦太郎1

所属機関: 1長崎大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.106 - P.108

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はじめに
 アトピー性皮膚炎(AD)は,外来性の抗原に対する免疫応答と生体側の異常な反応性によって発症するアレルギー性皮膚疾患である.このatopic dermatitisという名称は,1932年Sulzbergerら1)によって提唱されたが,彼らはCoca,Cookeら2)の提唱したレアギン(IgE)抗体が主役となって発症する即時型アレルギー反応の"アトピー,atopy"を本症の本態と考えた.しかしながら,現在,アトピー性皮膚炎の病態には即時型反応だけでなく種々の免疫反応や生理・生化学的,薬理学的異常などが関与していると思われる.
 このようにアレルギーがアトピー性皮膚炎の重要な発症機序であるため,原因アレルゲンの検索が診断と治療に重要な意味を持つ.筆者らは,表13に示すような検査を施行し,診断と治療に役立てている.今回は,アトピー性皮膚炎の免疫学的特徴を中心に,診断に必要な検査について,筆者らの若干の知見を含めて概略を記した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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