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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 II.アレルギー疾患 3.アレルギー疾患と検査 5)呼吸器アレルギー

(1)気管支喘息

著者: 放生雅章1 工藤宏一郎1

所属機関: 1国立病院医療センター呼吸器科

ページ範囲:P.118 - P.121

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概念
 気管支喘息はアレルギーを含めた気道狭窄を引き起こすさまざまな機序が,多数の細胞および化学伝達物質を介して,複雑なしくみで起こってくる疾患である.昔から喘息は基本的な概念として「可逆性を有する閉塞性肺疾患」と考えられ,気道平滑筋の収縮がその本態であると思われていた.しかし最近の知見では,この病変は即時型喘息反応の主病変で,あくまで喘息の一部にすぎず,中心はむしろ好酸球浸潤を伴う気道炎症,すなわち慢性剥離性好酸球性気管支炎だとする見解が主流となってきた.
 気管支喘息の定義に関しては,過去さまざまな提案がなされているが,未だ病態生理が完全には解明されてはいないことや,その臨床症状が多岐にわたっていることなどから現在なお統一的なものはない.しかし,その試みのいずれにも共通する重要な事項を集めると,次の4項目に要約される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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